歴史小説

ひさびさにまた司馬遼太郎を読んでいました。
普段から「この国のかたち」をぱらぱらと眺めるのは好きなのですが、14,15の休みあたりに「世に棲む日々」「功名が辻」から始まり「坂の上の雲」へと・・・
「世に棲む日々」は何度目かなんですけどね。

基本的にあまり歴史小説は得意ではないのですが、なぜか司馬遼太郎は好きで読みます。
初めて読んだ司馬遼太郎はありがちですが「竜馬がゆく」。大学1回生だったかで(遅いですね)、通学途中に読もうと生協の購買部で1冊たまたまひょいと手に取ったところ、その面白さに翌日は2冊買い、またその翌日には残りの5冊を買ってという具合でした。以来、これは何度となく読み返してきました。最近は実家においてきてしまったため、読んでいませんが。

その後司馬遼太郎の他作品をいくつか読み、また他の作家の歴史小説も読んだりしました。が、どうも後者で「はまる」作家はいませんでした。また、司馬遼太郎の中でも(当然ですが)好き嫌いがあり、書き下ろし系より新聞連載系のほうがあっている。つらつらと考えるに、新聞連載系の方が寄り道が多く、筆者の分析風の解説が数多く入るからのような気がします。つまり僕は、司馬遼太郎作品を歴史小説として読んでいるわけではなく、歴史小説風の(いわば)エッセイとして楽しんでいることに気づきました。他の人はどうなんでしょう。こういうのは当たり前のスタンスなんでしょうか。

ところで、上述のように以前はそもそも歴史小説というものにほとんど興味がなかったのですが、その僕が上のようにひょいと「竜馬がゆく」を手に取ったのは、高校のころ恩師が「今司馬遼太郎を読んでいるが、云々」と語っていた言葉をふと思い出したことにあります。化学の先生だったのですが、僕が覚えているのが化学とは全然関係ない司馬遼太郎、というのもなかなか興味深いですね。教育者とはかくあるべき?