優秀な研究者,続き.

上のAさんのコメントに次のコメントがついていた.

Commented by コメント at 2007-11-05 15:35 x
>> 次のうち、誰を採用すれば良いか分かりますか?

もし、採用するなら全員の論文業績を比較できないと無理。書き手に都合のよい一部分を抜き出して、筋を作るのは新聞やマスゴミが使う手法。これでは科学にならない。

例えば、論文数と掲載雑誌、それから年齢も同一ではないから比較は難しい

2) 湯川秀樹 大学院(博士)(20代)
    →28歳で論文を書き有名になり32歳で京大教授
3) 利根川進 大学院(修士)(20代)
    →米国で29歳で学位取得し,研究者へ
4) 朝永振一郎 大学院(博士)(20代)
    →26歳で理研研究員、35歳で東京文理大(現・筑波大)教授
5) 白川英樹 助手 (30代)
    →30歳で東工大助手、40歳で米国でポスドク
     43歳で筑波大助教
6) 田中耕一 会社員(20代後半→30代)
    →30代半ばでイギリスへ

> 今の人事は目に見えるものを重視して、若い人を競わせ、
> その中からもっともらしい人を選んで他を切り捨てている..

とAさんは言われますが、上記の通り、白川教授を除けば、全員が
「もっともらしい人」として、実力を認められています。

そりゃそうでしょう.
というか,当時は「もっともらしい人」と認められていたのだけれど、昨今は認められづらいにあるのではないか?という意図で書かれたものなんだから.

# と,ここで書くのは筋違いだけれど.

で,さらに続く.

Commented by コメント at 2007-11-05 15:35 x
上記の他のノーベル賞の受賞者である江崎玲於奈福井謙一野依良治小柴昌俊に触れないのも、都合がよいところだけ取り出しています。この4人も、現代でも通用すると思います。

こうしてみると、現代の評価で、厳しいと思われるのは、白川先生だけに思えます。

> こういう源流を発見するには、科学が好きで、挑戦する以外に他に
> ないと思います。必要なのは、そういうやる気のある人にチャンスを
> 与えて育てることだと思います。大学院の社会的役割とは、
> 詰まる所、研究のやり方を教え、場を提供するということではない
> でしょうか。

この結論が、先にあって、事実の中から都合のよい部分だけを取り出すのは問題だと思います。最近、科学の分野で話題になる捏造論文や、テレビのヤラセ番組と、やっていることは同じです。

ヤラセ番組と同じかはちょっと微妙な気が.

たぶん上の例から言えるのは「『昨今の基準における優秀さ』だけで判断すると,もったいないことがありうる」ということ.つまり「『昨今の基準における優秀さ』が『優秀さ』の尺度としては不十分なものである」ということだけ.
それを「『昨今の基準における優秀さ』が『優秀さ』の尺度としては全然駄目だ」と結論付けているとすると,「最近、科学の分野で話題になる捏造論文や、テレビのヤラセ番組と、やっていることは同じ」と言っても良いかとは思うが.

Commented by コメント at 2007-11-05 15:50 x
> 巨額の研究費をもらっている大御所のほとんどは、外国の後追い
> 研究でNatureやScienceに論文を出して大きな顔をしています
> が、はっきり言って2流でしょう。

後追い研究とか、判断が出来るほど勉強しているのですか?
決めつけはよくないですよ。

例えば、小柴先生のカミオカンデの実験は、何万個もホトマルが使われましたが、小柴先生自身がホトマルを取り付けることは無かったはずです。また、場合に依っては、生データにすら手を触れていないと思います。ちなみに、ニュートリノの発見は60歳の退官の直前だったそうです。

大御所 = 老害 と決めつけるのは如何なものかと..

これはその通り.

Commented by A at 2007-11-05 18:58 x
そうですね、都合の良いデータと言うなら、確かに30代教授は今の時代でもいますし、若手にチャンスがないわけではありません。ポスドク余りは、おしなべて院生、ポスドクの質が低下したから雇用していないということも出来ると思います(これが今の世の中の見方の大半でしょうかね)。取り上げようによってはどうとでも取れるというのはすべてにおける真理です。ポイントは、何を主張するかということになりますが、どうも皆さん若手にチャンスを与えるというのは気に食わないというところでしょうか。この方向性で行くとどうなるかはさんざん言ったと思うのでもう繰り返しませんが。
 それから、大御所=老害とは言ってないですよ、誘導だと思います。お金と人手をかけて著名雑誌に論文を書くのは2流だな、とは思いますが。たぶん、同じだけのお金と人手があれば、誰にでも(こう言うとまた反論がありそうですけど)出来ることだと思います。もし仮に著名雑誌に論文を出す=優秀が成り立つなら、なぜ日本は200対9くらいでアメリカに差を付けられているのでしょうね。英語が苦手だからですか?



ふむ.

Commented by 名無し農学板の住人 at 2007-11-05 23:55 x
>取り上げようによってはどうとでも取れるというのはすべてにおける真理です。
「物は言いよう」的開き直りをするなら、端からそのようなデータを持ち出すべきではないでしょう。

>ポイントは、何を主張するかということになりますが、どうも皆さん若手にチャンスを与えるというのは気に食わないというところでしょうか。
自身が持ち出したデータの不適切さを棚に上げ印象操作とは言語道断です。
私は博士進学を考えている学部学生ですが、あなたのような論理展開をする人に弁護されても迷惑です。「ポスドク擁護を唱える連中はこのような粗末な論理展開しかできない、やっぱりポスドクは無能だ」という印象操作に使われて、足を引っ張られるのがオチですから。


これはすごいなあ.
そもそも議論ではなく相手の態度自体を非難しているという意味で,議論ではなくどうでもよいコメントなのですが.
これしきのことに食って掛かるようなら博士課程には進まないほうが良いかも(これは私の印象).

Commented by 質問 at 2007-11-06 00:32 x
> 仮に著名雑誌に論文を出す=優秀が成り立つなら、なぜ日本は
> 200対9くらいでアメリカに差を付けられているのでしょうね。

これは何の統計ですか?

ノーベル賞受賞者数でしょうねえ.